マダニの病気と症状
マダニに咬まれると血液を吸われて貧血になったり、マダニが運ぶ病原体からさまざまな感染症にかかったりとねこの体に多くの悪影響を及ぼします。最悪の場合、命に関わることも。
マダニがくっつきやすい箇所
マダニは耳の裏や目の周りなど、比較的毛の薄い場所を好んで寄生します。外から帰った後などにマダニがくっついていないか注意して見てあげましょう。
こんなにある!マダニの病気
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
- SFTSウイルスを持ったマダニに吸血されることで感染する病気です。
2009年に初めて中国で報告され、日本では2013年に国内で初めて人の死亡例が報告されました。 - ねこ:食欲消失、発熱、嘔吐、血小板減少、白血球減少、黄疸などを呈し重篤化します。致死率が高く、非常に危険な感染症です。
人:発熱、倦怠感、食欲低下、消化器症状、リンパ節腫脹、出血(血小板減少)などを引き起こすことがあります。
ヘモプラズマ感染症
- マダニによって媒介されるヘモプラズマという病原体が赤血球に感染する病気です。赤血球に異常が生じ、異物として認識され貧血が起こります。
- 貧血、食欲や元気がなくなる、歯茎が白くなる、息が荒くなる、発熱など。重度の場合は、黄疸や呼吸困難を起こすことも。
ライム病
- マダニによって媒介されるボレリア菌が引き起こす病気。マダニが吸血した際に感染します。
日本では北海道や長野県での感染例が数多く報告されています。 - ねこ:まれに元気消失、食欲不振、跛行、発熱が見られます。
人:刺咬部を中心とした特徴的な遊走性紅斑(徐々に広がる紅斑)、発熱、リンパ節腫脹、関節痛、慢性萎縮性肢端皮膚炎や慢性関節炎などが見られます。